12月25日に「ジョゼと虎と魚たち」のアニメ版が公開されます。
妻夫木寛と池脇千鶴主演の実写版「ジョゼと虎と魚たち」がすごく印象深かったので楽しみにしています。
ただ、この映画は当時から賛否両論ありましたよね。
この記事では、実写版「ジョゼと虎と魚たち」を嫌う理由、賛否両論ある理由を考察しています。
ジョゼと虎と魚たちが嫌い気持ち悪いと言われる理由は?
まず、この映画を嫌う人達の理由をまとめてみましょう。
この映画の演出が嫌い・気持ち悪い
- 登場人物を、生活マナー、身なりや生活環境など含め、故意に醜く描こうとしている部分があるように感じる
- 池脇千鶴のヌードで集客を目論んでいるのが見え見えなのがいや。上手く写さないような演出、編集の方が好ましい
- ジョゼが近所の変なおっさんにパンツを見せて金を貰っているというシーンが設定として酷過ぎる
- 足が不自由なジョゼが味噌汁を作るシーンで、椅子から飛び降り床に下半身を直撃させるという演出
- やっぱりそうなるんだ的な残念な終わり方
- 障害者は心がねじ曲がるのが普通のように描かないでほしい
- 恒夫の彼女である香苗の衣装がダサかったところ
この映画の登場人物の設定が嫌い・気持ち悪い
- 恒夫が気持ち悪いゴミすぎて(考えがそもそもクズだし、やってる事も鬼畜な上に、性格はナルシストで甘ったれのカス)イライラする
- 恒夫にめちゃくちゃ傷つけられながらも、結局のところ主人公の事を恨んでも嫌ってもいないジョゼの都合の良い女感
- 恒夫の彼女である香苗のクズっぷり。「ジョゼが椅子から飛び降りるところ私も見たいな〜」「あんたの武器(足が不自由なこと)がうらやましいわ!」など福祉課の女性とは思えない障害者を見下した発言
- 「あんた壊れもんのくせに何様なん!」「あんた社会貢献しとらんやろ!」など身障者に対するお婆ちゃんの差別が見ていて苦しかった
原作と違うここにイライラする
- 原作と違う点を挙げたらキリがないが、特にこの映画に限っては本質的に別物。むしろ原作があるだけに「障害者問題を扱った恋愛物」という立ち位置でもない中途半端感
- 原作では「障害者」がそれほど前面に出てないが、恒夫との関係が障害者と健常者の恋愛、みたいな描き方をされているのがちょっと残念
- 障害を乗り越える純愛ラブストーリーかと思ったらとにかく品がない。
ジョゼと虎と魚たちを推す意見
次にこの映画を高く評価している人達のコメントをまとめてみました。
苦しいことが多くて、時々生きていることが心底嫌になることがあるが、自分だけじゃないんだと気持ちが癒される。 |
完璧な人物は誰ひとりとしていなくて、欠点を抱えた人物ばかりなのになぜか愛おしく感じてしまう。 |
全ての描写(演出、ストーリー)に、登場人物に対する優しい視線と深い愛情を感じます。 |
オープニングタイトルのイラストのシーンが良かった。 |
くるりの音楽がこの映画の良さを際立たせていた。 |
恒夫のだらしなくて、夢も希望も無い、毎日ダラダラ生きて、流されてる感じを妻夫木が上手く演じてた。 |
ジョゼは強く逞しい人間。電動車椅子をスピーディーに動かすところとか、淡々と魚を焼いてる姿とか、とても魅力的な女性に描かれていました。 |
何度見ても現実はこうかもしれない。と深く考えさせられる。ありがちな日常に描きながら、切なく、嘘ではない。とても心に響く映画です。 |
ジョゼは別れの後も電動車椅子に乗り買い出しに出かけ、自分だけの食事を作り、しっかりと自分の暮らしを続けている強さが清々しかった。 |
池脇千鶴、妻夫木聡、上野樹里、江口のりこ、新井浩史などなど、それぞれの役者が生き生きしてた。 |
純粋に夢に生きていた若い二人が、現実を知って少し大人になる。切ないけれどこれ以外のラストはありえない。 |
賛否両論あるのは、恒夫のクズっぷりだけじゃない点を考察
筆者自身この映画を観た時、かなりの衝撃を受けた記憶があります。
個人の意見は様々なので、どんな映画でも賛否両論あるのは当たり前だと思います。
ただ、「ジョゼと虎と魚たち」に関して面白いなと思うのは、
同じポイントに対してそれぞれ全く捉え方が異なるということでしょう。
ポイント | ネガティブ | ポジティブ |
恒夫について | 恒夫が気持ち悪いゴミすぎて(考えがそもそもクズだし、やってる事も鬼畜な上に、性格はナルシストで甘ったれのカス)イライラする | 完璧な人物は誰ひとりとしていなくて、欠点を抱えた人物ばかりなのになぜか愛おしく感じてしまう |
ジョゼについて | 恒夫にめちゃくちゃ傷つけられながらも、結局のところ主人公の事を恨んでも嫌ってもいないジョゼの都合の良い女感 | ジョゼは強く逞しい人間。電動車椅子をスピーディーに動かすところとか、淡々と魚を焼いてる姿とか、とても魅力的な女性に描かれていました |
全体の演出について | 登場人物を、生活マナー、身なりや生活環境など含め、故意に醜く描こうとしている部分があるように感じる | 全ての描写(演出、ストーリー)に、登場人物に対する優しい視線と深い愛情を感じます。 |
結末について | やっぱりそうなるんだ的な残念な終わり方 | 純粋に夢に生きていた若い二人が、現実を知って少し大人になる。切ないけれどこれ以外のラストはありえない。 |
こうやって比べてみた時に感じるのは、
自分に対して厳しく生きている方は、ネガティブに感じる傾向にあるのかなと感じました。
逆にダメな自分を何とかしたいと思っている方やどうしても自分に甘くなってしまう方は、共感する部分が多いのではないかと思います。
つまり登場人物に自分を置き換えてるんですよね。
そういった意味では、この映画って、反面教師と言うか、
自分を見つめ直すのにとても良い映画なのかもしれません。
筆者自身、恒夫には、良いイメージを持てませんでした。
どうしようもないクズっぷりにイライラさせられました。
同様に香苗にもイラッときました。
自分本位で、うざい女だとしか思えない。
逆にジョゼの描き方には、悪い印象はほとんどありませんでしたし、
池脇千鶴がとても綺麗で素敵だなと思ったんですよね。
まとめ
- ジョゼと虎と魚たちは、賛否両論を巻き起こした映画である
- ジョゼと虎と魚たちは、同じポイントで捉え方が全く異なる
- ジョゼと虎と魚たちは、自分を見つめ直すのに良い映画である
- とにかく恒夫のクズっぷりにイライラする
クリスマスに公開されるアニメ版では、主人公の二人をどのように描くのか楽しみですね。
筆者は、原作本、コミックスも読みましたし、実写版も観ていることもあり、とても注目しています。
価格:660円 |
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