火球と隕石や流れ星との違いは?博物館の展示物や有名な海外の事例動画まとめ

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11月29日午前1時半すぎに、西日本を中心に広い範囲で、火球が観測されました。

目撃者の中では、UFOだとか流れ星だとか、色々な憶測がされました。

この記事では、火球と隕石と流れ星の違いについての解説と国内と海外で発生した有名な火球の動画をまとめてます。

目次

火球と隕石や流れ星との違いは?

それでは、火球と隕石や流れ星との違いについて解説します。

簡単にまとめるとこういうことになります。

流れ星 隕石 火球
地球と衝突する砂や岩(流星物質)が大気中で発光したもの 流れ星が大気中で燃え尽きずに落下したもの 流れ星の特に明るいもの

 

ちなみに、流星物質をまき散らすのが彗星で、彗星から出た流星物質がまとまって流れ星になったものが流星群 です。

 

流れ星とは

太陽系での衝突事故です。

星空を眺めていると、ときどき星がスーっと流れることがあります。

これは、もちろん恒星ではなく、砂粒ほどの小さな天体(流星物質)が地球の大気に飛び込み、プラズマ化したガスが発光する現象です。

これを一般に「流星」と呼びます。

衝突する流星物質は砂粒大から、大きいものは数10mです。

大きいほど明るい流れ星になり、衝突するスピードが速いほどやはり明るい流れ星になります。

隕石とは

流星が大気中で消滅せず、地上に落下したものを「隕石」または「隕鉄」と呼びます。

流星物質は、流れ星として発光しながら猛烈な勢い(1秒足らず)で雲散霧消して消滅します。

ところが、中には直径が50cmとか2mの大きな流星物質が衝突することがあります。

すると、大気の急ブレーキで速度が落ち、流星物質が蒸発せずに停止して自由落下することがあります。

これが隕石です。

大気は地表に近づくほど濃くなるので、20kmくらいまで消滅しなければ、流星物質は隕石として生き残ります。

その際、空気を超音速で猛烈に圧縮するため、大気の地震である衝撃波が発生し、広範囲でドンという音が聞こえたりします。

隕石が落下した音と感じているのは、流星物質が空気を圧縮した結果の音なんです。

火球とは?

流れ星の中でも特に明るいものをい火球と呼びます。

大気中で蒸発したもの(流れ星)も、隕石となって地表に落下したものも、一定以上の明るさで光れば、どちらも火球と呼ばれます。

満月級の明るさなどと言われてます。

 

火球の事例動画まとめ!

それでは、国内及び海外の火球の事例動画をまとめてみました。

海外編は、規模感が違います。

特にロシアの火球(隕石)は、この100年で最も大きな衝撃を地球に与えたと分析されています。

国内編

■一番最近観測された2020年11月29日に西日本を中心に広範囲に目撃された火球です。

■2020年8月21日に関東を中心に目撃された火球です。

「火球」の中でも非常に明るく、満月と同じくらいの明るさを放つ「大火球」でした。

■2020年7月2日に関東を中心に観測された火球です。

千葉県習志野市などに落下し、「習志野隕石」と名付けられました。

東京上野の博物館で12月13日まで展示中です。

■2019年12月8日長野県木曽町の東京大木曽観測所に設置されている星空ライブカメラに映った、エメラルドグリーンに輝く大火球です。

■2018年3月27日羽田空港の情報カメラに映った映像です。

羽田空港から南東の方角で観測されました。

関東から中国・四国地方で目撃されました。

海外編

■2018年11月20日カナダのアルバータ州とサスカチュワン州で目撃された火球で、満月ほどの明るさに5度増光しました。

衝突前にいくつかの破片に分かれており、ビデオ画像からの分析でこのバザード・クーリー隕石と呼ばれる隕石は、秒速14kmで地球大気に突入し、重量は10トンほどであったと見積もられました。

■2017年10月4日 雲南省デチェン・チベット族自治州シャングリラ市で目撃された火球です。

雲南省各地で隕石の落下は目撃されており「閃光の後に爆音がとどろいた」とSNSに書き込みもあったそうですが、

米航空宇宙局(NASA)から発表されたにもかかわらず、中国政府からは隕石に関する発表はなかったそうです。

■2010年4月14日 アメリカのイリノイ州とウィスコンシン州で目撃された火球です。

ミシガン、インディアナ、オハイオ、アイオワ、ニューヨーク、ケンタッキー、ミネソタ、オンタリオ(カナダ)などの州でも目撃され、南西から北東へ向かい、ミシガン湖周辺のウィスコンシン州のシボイガン、マニトワックあたりに隕石になって落下したとみられています。

目撃者によると「ドーンという大きな衝撃音が聞こえ、ビルが揺れた」らしいです。

有名な事例:ロシアの隕石

2013年2月15日ロシアのロシア連邦ウラル連邦管区のチェリャビンスク州付近で発生した火球(隕石)です。

太陽の30倍の明るさを放ち、人々に火傷を負わせ、この100年で最も大きな衝撃を地球に与えました。

ロシア南部の上空20キロ~25キロで爆発していくつかの破片に分かれ、広島型原子爆弾の30倍に相当する3000キロトンものエネルギーが衝撃波として放出されたとのことです。

また、隕石落下時に放出された爆風は、隕石の周囲127キロにおよびました。

NASAエイムズ研究センターに所属するピーター・ジェニスケンス氏が、下記の通りScience」誌のポッドキャストで語っています。

  • 単に窓が割れたというだけでなく、窓枠が建物の中に押し込まれた状態になっていた。
  • 非常に強い“衝撃波”で、人がばたばたと倒れるほどだった。

負傷者1,491人に達し、4,474棟の建物が損壊した隕石を原因とする災害では、最大級の人的被害をもたらした事例です。

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まとめ

  • 流れ星の特に明るいものが火球である
  • 流れ星も隕石も、一定以上の明るさで光れば、火球と呼ばれます
  • ロシアのチェリャビンスク州の火球(隕石)は、最大級の人的被害をもたらした事例

日本国内で観測された火球は、大きな被害を及ぼす事例は今のところ無いようですが、

ロシアのチェリャビンスク州の火球(隕石)と同規模の火球(隕石)が再び地球に落下する可能性もあるそうです。

そうならないことを祈りたいですね。

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この記事を書いた人

漫画とワインが大好物。お気に入りの作品について書き綴っています。

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