ゴールデンカムイ|アシリパの父ウイルクの目的と名前の秘密は?なぜ顔の皮がはがれた?

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ウイルクは、野田サトル原作の『ゴールデンカムイ』に登場する人物です。

本作のヒロインであるアシリパの父であり、刺青人皮をめぐる金塊争奪戦のきっかけを作った、網走監獄の囚人のっぺら坊のことである。

キロランケとともに、皇帝暗殺を実行し、その後10年間の潜伏ののち、アイヌの金塊の情報を得て、北海道に渡った。

本作のキーパーソンであり、網走監獄、樺太、北海道とアシリパは常にウイルクに向き合うことになる。

この記事では、ウイルクの目的と名前の秘密、なぜ顔の皮がはがれたかについて解説します。

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目次

ゴールデンカムイ|アシリパの父ウイルクの目的と名前の秘密は?

のっぺら坊ことウイルクは、アシリパの父であり、本作のキーパーソンで。

ここでは、ウイルクのプロフィールや性格、能力、目的、名前の意味と秘密を解説します。

ウイルクのプロフィールや年齢など

ポーランド人の父と、樺太アイヌの母の血を引く

顔の皮をはがれる前は、青い目と黒い髪で、顔に十字の傷があった。

作中における具体的な年齢はハッキリしないが、容姿や見識の広さ、行動力、ソフィアから恋愛感情を持たれるなど、キロランケ(41歳想定)より4、5歳上だと思われる。

少数民族の独立のために、帝政打倒をめざし、反政府組織(パルチザン)に参加。

キロランケソフィア・ゴールデンハンドと出会う。

皇帝アレクサンドル2世の暗殺をキロランケとともに、実行した。

顔の傷は、その時に負ったもの。

その後、10年間、ソフィアキロランケとともに極東に潜伏。

北海道アイヌの莫大な金塊の情報を得て、日本に渡ることを決意。

ウラジオストクで日本人で写真館を営んでいた長谷川から日本語を習い、驚異的なスピードで習得する。

写真館が、ロシアの秘密警察オフラーナから襲撃され、迎撃して殲滅するさなか、故意か過失か、長谷川の妻フィーナと娘オリガの命を奪う

ソフィアと別行動を取り、北海道に移ったウイルクは、ついて間もないころ、インカラマツと出会い、北海道のアイヌについて学んだ

その後、より北海道アイヌになじむために、アシリパの母と出会い、結婚

アシリパが誕生する。

金塊の情報をさぐりあて、7人の北海道アイヌたちからも信望を得たが、後述する鶴見中尉の陰謀により、殺し合いになってしまう。

鶴見中尉からの追跡から逃れるために、自らを死んだことに偽装するため、顔の皮を剥ぎ、網走監獄に自ら収監された

そして、アシリパに金塊の在りかを知らせるために、監獄内で囚人たちに刺青の暗号を彫り続けたのである。

ウイルクの性格は?

極東ロシアや樺太、北海道のアイヌやニヴフなど、少数民族の生活や文化を愛し守りたいと願う。

ムダがない生き方が、強く美しいとして、狼に憧れていた。

そのため、冷徹なほどの合理性をもち、人がためらうような判断も瞬時に下せる。

その厳しさも、アシリパが生まれたことで和らぐが、それがキロランケとの決裂の遠因となる。

ウイルクの能力は?

卓抜した知性と見識の広さ、指導者としての資質をもつ。

アイヌとしての知識や技術だけでなく、アメリカ先住民の歴史や文化にもくわしい。

日本語も驚くほどのスピードで習得した

アシリパに山でゲリラとして潜伏して戦えるよう鍛えるなど、近代的な戦術にも精通していたと思われる。

癖の強いアイヌの代表たちを、それぞれの文化を理解しあい、尊重しあうようにまとめるなど、人を惹きつけ、導く力にも優れていた

また、手先も器用であったため、刺青を彫るなども可能であった。

ウイルクの目的は?

当初は、極東の少数民族をロシアと日本から独立させ、極東連邦国家を樹立することを目指していた。

しかし、のちに北海道のみを国家として、極東ロシアや樺太の少数民族は北海道へ移住するほうが現実的であると考えを変えた。

ウイルクの名前の意味や秘密は?

ウイルクとは、ポーランド語で狼の意

ムダがない美しい生き物であると、狼に憧れていたため、ポーランド人の父に命名された。

また、それを知ったアシリパの母は、「狼を追う者」としてウイルクホロケウオシニコという名をつけた。

アシリパと彼女の母しか知らないアイヌとしてのこの名前が、刺青の暗号を解くカギであった。

なぜ顔の皮がはがれている?ウイルクの過去や最後についても

顔の皮がはがれているため、網走監獄ではのっぺら坊とよばれていたウイルク

その理由は、ウラジオストクでスパイとして活動してた鶴見中尉との出会いまでさかのぼる。

ここでは、ウイルクが顔の皮がはがれている理由やソフィアキロランケとの関係、鶴見中尉との因縁やのっぺら坊になった経緯、そしてその最後について解説します。

ソフィア、キロランケとの関係

キロランケソフィアともに、革命運動に参加して出会っている。

皇帝暗殺を実行後、10年間ともに潜伏していたため、最も近しい仲間として、家族のような強いつながりがあった。

ソフィアからは異性として愛情をもたれていたが、おそらく情を交わさないまま、別れている。

皇帝暗殺の実行犯であり、ともに北海道に渡ったキロランケからは、「アシリパがうまれて弱くなった」と言われていた。

極東連邦国家と、北海道独立とで意見を違えた二人だが、ウイルクキロランケを殺すことはなかった。

そのことが「ウイルクは弱くなった」「狼のように殺してあげなければ」キロランケが思うきっかけになった。

インカラマツとの関係

樺太を経て、北海道にたどり着いたウイルク

小樽付近で、まだ幼いインカラマツと出会い、友人となる。

ともにすごし、北海道の自然に癒されながら、北海道アイヌの暮らしと文化を学ぶ

その後、アシリパの母と結婚したことをきっかけに別れるが、そのときに樺太アイヌの母の形見である、赤い着物を渡す。

女性として成長していき、美しく変化するであろうインカラマツに、再会したときにすぐ分かるように、大切な友人への贈り物として贈ったのである。

高い精度をほこる彼女の占いでは、生きて出会うことはないと出ていたが、インカラマツにとって、ウイルクは初恋の人であり、すごした時間はかけがえなく美しいものであった。

赤い着物を着ることは、彼女にとって、ウイルクに会いたい気持ちの現れであったともいえる。

くしくも、網走監獄で望遠鏡越しではあったが、インカラマツだと認識できたのは、自身が贈った赤い着物のおかげであった

鶴見中尉の陰謀

皇帝暗殺後、10年間の潜伏期間を経て、北海道アイヌの金塊の情報を得たソフィアウイルクキロランケは、金塊入手のため、北海道に渡ることを計画する。

そして、ウラジオストクで写真館を経営していた長谷川幸一から日本語を習いながら数か月世話になるが、長谷川が3人の手配書を見たことで事態は一変する。

日本軍のスパイであった長谷川は、ロシアの秘密警察オフラーナに襲撃を受ける。

追撃のさなか、長谷川の妻フィーナと娘オリガは死亡

フィーナオリガの遺体から発見されたのは、故意か事故かは作中では語られていないが、ウイルクの拳銃の弾丸であった。

長谷川の正体は、鶴見中尉

そのときから恨みを買うことになる。

17年後、金塊を北海道アイヌの仲間たちとともに入手したウイルクだが、ロシアのパルチザンのメンバーであることは、仲間たちに伝えていなかった。

鶴見中尉は、その中の一人、有古力松の父、シロマクルに、ウイルクがロシアの反政府組織のテロリストであり、その活動資金としてアイヌの金塊を探しに北海道に来たことを伝える。

有古シロマクルが、それを仲間たちに伝えたことで、ウイルク派と反ウイルク派で殺し合うことになるのである

のっぺら坊になった経緯

自分の過去を知るものが追ってきていると気づいたウイルクは、自ら顔の皮をはいで、死体の目をくりぬき、死体にかぶせて自分の死を偽装する。

しかし、鶴見中尉は偽装に気づき、ウイルクを執拗に追いかける。

追跡から逃れるために、第七師団と犬猿の仲であった網走監獄の囚人たちの作業場に逃げ込んだウイルクは、「アイヌの金塊の隠し場所を知っている男である」と自ら名乗り、収監されることとなる。

こうしてウイルクは網走監獄でのっぺら坊となった。

ウイルクの最後

網走監獄が第七師団に襲撃された際、ひそかに収監されていた教誨堂から逃げ出す途中、杉元と遭遇する。

アシリパのマキリを持つ杉元からアシリパを争いに巻き込むことを避難されたウイルクは、アシリパと杉元の関係を察する

双眼鏡越しに、のっぺら坊ウイルクだと分かり泣くアシリパを見て「アイヌを殺したのは自分ではない」と語ろうとするが、その矢先、キロランケに指示された尾形によって狙撃され、命を落とす。

まとめ

  • ウイルクとは、アシリパの父であり、のっぺら坊のことである
  • 樺太アイヌとポーランド人の間にうまれた、ロシア反政府組織のテロリスト
  • アイヌとしての名前「ホロケウオシニコ」が、刺青の暗号を解くカギ
  • 鶴見中尉の妻子を死に至らしめている
  • 鶴見中尉の執拗な追跡から逃れるために、顔の皮を自ら剥いだ

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この記事を書いた人

漫画とワインが大好物。お気に入りの作品について書き綴っています。

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