キングダム『中華統一』嬴政と呂不韋のどちらの描く未来(思想)が正しいのか?

原泰久原作の人気漫画「キングダム」は、週刊ヤングジャンプで連載中の人気漫画。

2012年にアニメ化もされており、2022年4月から第4シーズンが絶賛放映中です。

古代中国の春秋戦国時代末期における、戦国七雄の戦争を背景とした作品であり、中国史上初めて天下統一を果たした始皇帝と、それを支えた武将李信が主人公。

この記事では、『中華統一』に対する嬴政と呂不韋の思想の違い、またどちらが正しいのかについて考察しています。

この記事は、2022年8月22日現在の情報に基づいています。

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キングダム『中華統一』嬴政と呂不韋のどちらの描く未来が正しいのか?

「キングダム」39巻〜40巻で嬴政と呂不韋が二人が対峙。

『中華統一』における理想の未来について意見をを交わす場面がありました。

2人の思想は全く相容れない内容。

果たして、2人の思想とは?

また、どちらの描く未来が正しいのか?

個人的な見解も含め、考察してみました。

キングダム『中華統一』呂不韋が描く未来とは?

呂不韋の描く未来、それは金を操って国を治めるというもの。

天下の起源は“金”。

全ては、人の歴史における最大の“発明”にして“発見”である“金”から始まった。

つまり貨幣制度が、“天下”を作ったのである。

貨幣制度の誕生で、物々交換であったそれまでの世界は一変した。

人は裕福の尺度を手にし、“他より多くを得たい”という強烈な我欲が生まれた。

“金”を手にした人は、その手で天下を支配できるのではと思うまで増長・進化した。

一代で中華指折りの大商となった稀有な知識と経験を持つ呂不韋が全実権を握れば、十年で秦を中華史上最もとみに満ちた国に成長させる。

物があふれ返り、飢えなどは無縁の飽食。

秦人全員が人生を楽しみ謳歌する国。

国を問わず人が渇望するのは「怒」「哀」ではなく、「喜」「楽」。

秦が溢れんばかりの「喜」「楽」を他国に示せば、人は秦に流れてくる。

もし、そのことに他国の王が危機を感じるなら、富を分け与える。

刀ではなく、富を交わらせて関係を築き、その中心に秦を据える。

つまり、秦無くして経済の回らぬ世にする

“暴力”ではなく、“豊かさ”で全体を包み込む。

それが、呂不韋の考える正しい『中華の統一』

敵国全てを暴力で征服しつくす『中華統一』が残す現実は、勝利した秦と征服された敗北国。

その上に満ちるのは、敗者たちの悲しみと絶望、そして秦への怨念であり、中華史上前例の無い闇の世を迎える。

そのような大きな犠牲を強いる『中華統一』は、狂気の沙汰である。

そして、戦争に対してこう付け加えています。

広く戦を見てきた呂不韋は、戦争はなくならないと考えている。

命がけで戦う人の理由は様々であるが、どれも人の持つ正しい感情からの行動であり、間違っていない。

ゆえに、それらの感情を否定することはできないからである。

その点においても、呂不韋の描く未来は、嬴政のそれとは全く異なる考えであると言えるでしょう。

キングダム『中華統一』嬴政が描く未来とは?

一方、嬴政の描く未来とは、どのようなものなのか?

嬴政いわく、呂不韋の政治思想は、所詮“文官”の発想の域を出ない。

一時、和平協定の下“富”で他国とつながろうと、各国が力を付ければ、再びより大きな戦争が始まる。

結局500年続いた戦争が継続される。

“現実を受け入れる”という言葉で問題に蓋をしても、先送りするだけで何も解決しない。

人へのあきらめが前提の呂不韋の思想は、人の本質を見誤っている

そこに気づかないから、中華は500年も戦争を続けているのである。

人の持つ本質は“光”

これまで散っていった者たちは、形や立場が違えど、自分の中心にある“光”を必死に輝かせて死んでいった。

その光を次の者が受け継ぎ、さらに力強く光り輝かせる。

そうやって人はつながりよりよい方向へ前進する。

人が闇に落ちるのは、己の光の有り様を見失うからであり、悲劇が生まれる。

その悲劇を増幅させ、人を闇に落とす最大のものが戦争。

だから戦争をこの世から無くす。

戦国の王の一人である自分は戦争からは逃れられない運命にある。

だから武力で戦争を終わらせる。

暴君とそしりを受けようが、自分の代で戦争を終わらせる。

中華を分け隔てなく一つにする。

自分の次の世は、人が人を殺さなくてすむ世界となる。

これが、嬴政が思い描く未来です。

どちらの描く未来が理想なのか?

ここからは筆者独断の見解になります。

嬴政の思想も呂不韋の思想もそれぞれ良いとこ悪いとこあると思うのですが、決定的に違う点がひとつあると思いました。

それは、呂不韋の描く未来は、本質的な中華統一とは言えないということです。

つまり、秦が圧倒的な力を持って中心にいるだけで、他の国も力の差はあれども共存しているからです。

嬴政の言う通り、他の国が力を蓄えて、突出した国王や人材が出現したら、確実に戦争は再開されます。

以上のことから、正しいかどうかというよりも、そもそも呂不韋の思想は中華統一の思想ではないと考えます。

一方、嬴政は、結果的に中華統一を果たし、後の秦の始皇帝になります。

人の本質を”光”であると考える嬴政は、家柄や身分で人を判断せず、有能なものをどんどん登用しました。

大王が唯一無二の存在であり、それ以外の国民は全て平等であると言う考えは、中華統一を200年以上早めたとも言われています。

多くの犠牲を出して中華を統一した秦もその後滅ぶわけですが、始皇帝が築いた支配体制や発想は、その後の項羽と劉邦が漢を興した時にも柔軟に取り入れられることになります。

それは、現代の中国の支配体制にもつながっているわけで、嬴政の功績は大きいと言えるのではないでしょうか。

以上のことから、筆者は嬴政の描く未来が、呂不韋の描く未来よりは正しと考えます。

皆さんのご意見聞かせていただけると幸いです。

まとめ

  • 呂不韋の描く未来、それは金を操って国を治めるというもの
  • 嬴政の描く未来は、戦争のをこの世からなくすというもの
  • 嬴政の描く未来が、現代の中国の支配体制につながっている

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